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  • 執筆者の写真かばさわ洋平

【一般質問】学校給食・土気まちづくり・保育について



【1】学校給食について

学校給食は、成長期にある子どもたちに安全でおいしく、栄養のバランスのとれた食事を提供し、健康な体づくりをめざすとともに食事についての正しい理解や望ましい食習慣の形成を図る等、食育含めて重要な役割を担っています。ただ、中学生から「給食時間が短い」という声が複数寄せられるなかで、必ずしも望ましい食習慣、食育とも言えない状況もあることから質したいと思います。本市中学校における平均の給食時間と、その時間に含まれる配膳時間と食事をする時間をお示しください。また、本市の食育に対する考え方もお示しください。


●教育次長

平均の給食時間は36分、配膳時間は13分、食事をする時間は16分となっております。食育については、「本市の学校教育における魅力の-つである学校給食を『生きた教材』として活用し、食に関する正しい知識や望ましい食習慣を身に付けさせる食育を推進すること」を方針としております。



先般、地元中学校の給食を視察しました。給食の配膳においては給食センターから運ばれる給食を、給食配膳室から給食当番が各教室に運ぶということからスタートしますが、教室が遠いほど時間がかかる状況でした。生徒から「給食時間が短い」「もう少し給食時間を延ばしてほしい」という生徒の声をどう受け止めるのか。本市の掲げる食育の観点からも十分な給食時間を保障すべきではありませんか。


●教育次長

「給食時間が短い」といった声があることは承知しており、短い時間での喫食は、食育の観点から望ましくないため、給食時間が短い学校や、そうした声が寄せられた学校については、個別に改善を指導しております。

本市の大宮給食センターにおける給食残滓量・率の推移です。近年増加していることがわかります。「授業時間が伸びてわずか10分で給食を食べる環境で食べきれなかった」「部活動時間には空腹になってしまう」こんな声すら寄せられています。給食時間が短いことも要因として、給食の残滓率が増加し続けているため、少なくとも30分と短い学校は改善すること、現状より5分~10分延長するよう求めます。お答えください。


●教育次長

大宮学校給食センターから給食を配送している中学校でのざんさい給食時間と残津率の状況を調べたところ、その関係性については明らかではありませんが、給食時間が短い学校や、そうした声が寄せられた学校については、引き続き、個別に改善を指導して’ 参ります。


次に、給食費についてです。保護者の学用品費等の負担については、本市では小学校平均で21,862円に対し、中学校は49,678円と2.2倍の負担を強いられており、とりわけ中学生への負担軽減が必要と考えます。物価高が続くなか、国待ちにならず段階的に本市の予算措置で給食無償化を拡充する政治決断が必要です。そこで市長に伺います。中学校給食の無償化であれば12億円で実施可能であり、本市一般会計の0.2%に過ぎません。小学校と比較して教材費等が高くなる中学校において家計負担を軽減するために、まずは中学校給食費無償化を政治決断すべきと考えますが市長の見解を伺います。


●教育次長

学校給食費の無償化については、政府が今月1 3日に閣議決定した「こども未来戦略方針」において、「学校給食費の無償化の実現に向けて」「課題の整理を丁寧に行い、具体的方策を検討する」とされています。このような状況を踏まえ、本市では、「国の財政措置による学校給食費の無償化の実施」を国に要望しているところです。中学校なども給食費の無償化の対象の拡充については、多額の経費を要することから、引き続き、国の動向等を注視して参ります。

学校給食費の滞納者数推移です。毎年のように1000名の家庭が給食を払えずに苦しんでいるのが千葉市の実態であります。しかも出生率は1.18まで低下しており、一刻の猶予も許されません。今議会の物価高騰対策補正予算の規模は33億円でそのうち25億円が国の臨時創生交付金です。時限的に無償化であれば6億円で可能です。銚子市は時限的な給食無償化を進めるとのことです。本市としても今後の国の交付金を活用した時限的な無償化に踏み出すよう求めますがいかがですか。

●財政局長

臨時交付金については、物価高騰の影響が市民生活や事業活動に及んでいる中で、国・県の対策の状況や、皆様からのお声などを踏まえ、様々な支援を幅広く実施するべく、配分された額を活用したところです。 なお、学校給食については、今年度当初予算において、食材料費の高騰分を保護者に転嫁することなく、公費により負担する支援を実施しておりますが、無償化については、本市として国の財源措置による実施を要望しているところであり、国の動向を注視して参ります。

【2】土気の住みよいまちづくりについて

 土気のまちづくりへのご要望の声をこの間、沢山いただきましたので、土気の諸問題について質問します。

土気小学校入口交差点の改良を議会質問で繰り返し求めてきた中野インターに向かう右側の歩道がない箇所について、安全に通行できる歩道の早期整備を求めますが、今後の整備について伺います。

●建設局長

今年度は、士気小学校入口交差点から中野インターチェンジ方面に向かう右側の歩道未整備区間約70メートルのうち、用地取得した約40メートルについて、歩行者の安全性向上のため、幅員2.5メートルの歩道を整備します。


次に、土気駅南口のロータリー改修について伺います。2021年の第2回定例会で安全に乗降できる一般乗降場の設置など、土気駅南口ロータリーの改修を求めてきましたが、今後の改修における取組や安全性確保にどのように取り組むのか伺います。


●建設局長

今年度、予備設計を実施し、その中で一般車とバス・タクシーが輻蕊していることへの安全対策及び一般車の乗降スペースの確保について、検討することとしております。併せて、千葉県公安委員会などとの協議を実施して参ります。


次に、あすみが丘プラザ向いにあるあすみが丘ふれあいの広場公園について伺います。長年の地元住民の運動によりバスケットゴールが設置された公園であり、テニスコートの老朽化への対応含め、要望が複数寄せられています。あすみが丘ふれあいの広場公園内にあるバスケットコートとテニスコートが老朽化しており、危険との声もあるため、ゴール含め、両コートの早期改修を求めるがどうか。


●都市局長

あすみが丘ふれあいの広場公園は、土気南土地区画整理事業により整備された公園であり、テニスコートなどの運動施設は、平成30年度に見直した公園施設長寿命化計画において、今後1 0年以内に改修が必要な施設と位置付け、計画的な更新を進めてきており、今年度、バスケットコートについては、舗装面及びバスケットゴールを、テニスコートについては、3面中1面の改修に取り組む予定となっております。


次に、越智町と市原市境にある生実本納線平面交差点の拡幅と感応式信号機設置についてです。先般、市原市に地元住民と188筆の署名と要望書を提出し、さらには本市当局にも申し入れを行ってきたところです。生実本納線市原市平面交差点の改良に向けて市原市と千葉市に早期対応を申し入れましたが、その後交差点拡幅に向けて市原市と本市における具体的な取り組みと整備見通しについてお示しください。


●建設局長

交差する市道を管理する市原市によりますと、具体的な整備時期をお示しすることはできませんが認現在、改良について検討していると伺っております。なお、当該交差点の改良については、主要地方道生実本納線の道路管理者として、市原市と十分に協議・調整して参ります。

次に、関連する大網街道バイパス道路整備についてです。生実本納線に接続する越智町土気町線の整備に向けて、第1回定例会でも質問しましたが先般、市原市と平面交差点改良を求める要請行った際に、千葉市の越智町土気町線の計画があるため、二重投資となる懸念の声もありましたので、本市の整備方針等を速やかにすり合わせすべきと考えます。大網街道バイパス道路の早期整備を改めて求めますが、越智町土気町線の地元説明含めた今後の整備予定についてお示しください。また、越智町土気町の整備方針等を市原市に速やかに情報提供し、生実本納線平面交差点改良に取組むよう求めるどうか。


●建設局長

越智町土気町線は、相続人が多数となっている共有地があることから、これを処理するため、地元町内自治会による「認可地縁団体」の設立が必要と考えており、現在、この設立に向け、町内自治会の皆様と話し合いを行っているところです。今年度、予備設計を行った後、道路の必要性とともに、団体設立の趣旨を御理解いただくための説明会を予定しております。また、生実本納線平面交差点の改良については、市原市が実施する予定としていますが、越智町土気町線と近接することから、本市としてもその事業進捗などについて市原市に情報提供して参ります。

次に、土気踏切についてです。踏切の存続はすでに私からも地元住民の600名以上の署名を提出しており、2月議会においては新たに踏切存続を求める市民の会から陳情の提出もありました。土気駅北側の住民は近年増加傾向にあるものの、一方で線路南側のあすみが丘にしか、商業施設がなく、土気踏切を利用して商業施設を利用している方も少なくありません。土気駅北側の住民が増加するなか、北側への商業施設がないため土気駅北側への商業施設誘致に向け、事業者への情報提供を行うよう求めるがどうか。


●経済農政局長

スーパーなど商業施設の出退店については、周辺地域の需要や競合、採算性などを考慮し、事業者の責任によって判断されるものであると考えておりますが、具体的な御要望の内容については、包括連携協定先の大手ス一パーに情報提供して参ります。


4月に開催された土気踏切勉強会においては、今後5年程度で大網街道の歩道段差解消を進めた上で、踏切を閉鎖したいという一方的な方針が示されたことに住民から怒りの声も届いています。大網街道はそもそも歩道が狭く、段差が激しく、住民の安全安心のためには踏切閉鎖存続に関わらず整備するのが市の務めであります。大網街道の歩道は現状でも多くの住民が利用するなか危険なため、歩道の拡幅や段差解消を速やかに行うようを求めるがどうか。また日々の生活で必要である土気踏切の存続を改めて強く求めるがどうか。


●建設局長

土気踏切付近の線路はカーブしており、走行中の列車から、踏切を見通せるまでの距離が短く視認しづらいこと、また、死亡事故の他にも列車が緊急停止する危険な事案が発生していることなどから、踏切利用者や乗客の安全を守るため、JR東日本の方針と同様、当該踏切を廃止する方針に変わりはありません。大綱街道については、「土気踏切勉強会」において、当該踏切の代替路線の確保という観点から、課題の-つとして御意見を伺っておりますので、引き続き、歩道拡幅や段差解消を含め、整備の内容や進め方について、地元の皆様と協議することとしています。

あくまで廃止するという方針ですが、大網街道の歩道の段差を少し直したくらいで閉鎖すると言って納得する住民はほぼ皆無です。住民は必要な生活道路をただ残してほしいだけなのです。市長に言いたいのは、いたずらに説明会等で長期化させるのではなく市長のトップダウンで踏切存続を決めること、そして、地域住民の願いである大網街道歩道拡幅を進め、土気駅北側に商業施設誘致して、住みよいまちづくりを進めることを強く求めておきます。


次に、下大和田町の谷津田含め74ヘクタールの東京ドーム16個分となる巨大な産業用地計画についてです。先般、NPO法人ちば環境情報センターが管理する谷津田を視察しました。田んぼからの湧き水やアカガエルなど希少生物の存在、鹿島川上流域にある市民の飲料水源となるなど貴重な谷津田と感じたところです。下大和田町の谷津田は環境省の「生物多様性保全上重要な里地里山」に選定されているが、市はこの谷津田の魅力や価値をどのように考えているのか。また、74ヘクタールという広大な山林・自然が失われた場合の周辺環境及び市民への影響についてどのように考えているのか。


●環境局長

下大和田地区の谷津田は、豊富な湧水に恵まれ、二ホンアカガエルやキンランなどの貴重な動植物の生息・生育環境の場となっております。また、活動ボランティアにより、谷津田やその周辺の森林の保全活動が進められているほか、環境教育・学習活動の場としても活用されるなど、貴重な谷津田となっていることから、本市でも「谷津田の自然の保全に関する要綱」に定める保全対象区域に設定し、地権者や活動団体の協力を得ながら保全に努めているところです。一方、大規模開発に伴い広大な山林や自然が失われた場合には、水質・水循環の悪化、動植物の生息環境、ふれあい活動の場の喪失など、周辺環境や市民生活への影響が懸念されることから、環境影響評価条例に基づき、その事業に係る環境の保全について適切に配盧するよう、事業者に対し対応を求めて参ります。


昨年、当谷津田において1988年以来確認されてこなかった消息不明・絶滅生物のキツネがカメラで確認されました。千葉県としても重要保護生物に指定されてきたキツネの確認は、改めて谷津田の生物多様性を示しました。企業立地も必要な政策かと思いますが、他方でキツネの生息が確認された貴重な里山をこのまま本当に開発していいのでしょうか。下大和田町の谷津田で1988年以来のキツネの生息が確認されるなか、生物多様性の保全に取り組むべきではありませんか。また、環境アセスメントにおいて、希少動物や谷津田の保全の必要性について市長意見を出すべきではありませんか。


●環境局長

本市では、「水環境・生物多様性保全計画」を、本年3月に策定し、貴重な動植物の保護及びそれらの生息・生育環境の保全・再生に取り組んでおります。また、下大和田地区の開発計画については、環境影響評価条例に基づき、事業者が提出した方法書について、審査会での審議答申を踏まえ、希少動物や谷津田などの保全に向けて、事業に伴う環境負荷の回避・低減などの適切な措置がなされるよう、環境保全の見地からの市長意見を提出していくこととしております。


環境局長に2点要望します。ひとつは環境贈与税を活用しこうした谷津田の保全にしっかりと取組むこと。また、キツネ等の希少動物のモニタリングや調査等市が責任もって取組むよう求めておきます。


【3】保育について

4月末に、ししのこ保育園おゆみ野が建物の賃貸契約期間終了による6月中の退去との問題が発生し、多くの保護者から不安や怒りの声が寄せられました。説明も二転三転するなかで入所したばかりなのに、他の保育園に転園を迫られるという前代未聞な不祥事です。私は5月に開催された説明会に出席した上で、ししのこ保育園おゆみ野の入所児童54人全ての保育環境確保を求め、副市長に申し入れたところです。ししのこ保育園おゆみ野における閉園の経緯と転園人数についてお聞かせください。また、公立保育所、民間保育園にて、直近5年間において年度途中で転園を余儀なくされたケースはそれぞれ何件あったのか。


●子ども未来局長

本年3月に運営事業者から、6月での建物からの退去を求められた、との相談を受けました。その後、運営事業者と建物の所有者等の間で、契約期間に認識の相違があったことがわかりました。 同園の継続に向け移転を含む様々な方策を検討することについて支援して参りましたが、運営事業者の判断により6月15日をもって閉園することとなり、在籍児童54人のうち43人が転園し、現時点での在籍児童は1 1人となっております。また、平成30年4月以降の直近5年間において、年度途中で閉園した施設は、同園を除くと、民間の小規模保育事業所1か所となります。

本市には公立保育所が60箇所あるなか、市は約20か所を民間運営に移行しようとしています。しかし、民間保育園においてはこれまでも保育士不足で定員縮小あるいは、今回のような経営上のトラブルで閉園という事態まで引き起こしました。公立保育所では今回のようなトラブルはあり得ません。公立保育所の整備を怠り縮小し、民間保育園ばかりを増やし続けてきたことへの真剣な反省が必要ではないでしょうか。ししのこ保育園おゆみ野の事案を真剣に受け止め、保育の質の向上にも寄与している公立保育所を維持していくべきであり、民営化計画は再検討すべきではありませんか。


●子ども未来局長

令和3年1月に策定した公立保育所の施設管理に関する基本方針は、既設の公立保育所の老朽化の進行に対応するため、公立保育所全体の建替え等による施設改善を図るものであり、今後、超高齢化社会への対応をはじめとする社会保障費の増大が見込まれる中、公立保育所の建替え・維持保全に必要な財源を確保するためには、民営化を進める必要があると考えております。


5月の市長宛申し入れにおいて、ししの子保育園おゆみ野園児の保育確保のため、臨時保育施設を整備するよう求めてきましたが、保育環境確保の対応について伺います。また鎌取駅周辺の入所待ち児童数が86名と多いため、早急に鎌取駅周辺に保育園を整備するよう求めるがどうか。


●子ども未来局長

臨時保育施設については、転園先が決定しない「ししの子保育園おゆみ野」在園児の保育を継続するため、朝と夕方は他の民間保育園の一室を賃借して設置する送迎保育ステーションで児童を保育し、日中はバスで移動のうえ、誉田保育所で保育を行います。 また、保育園の整備については、現在、来年4月開園予定の認可保育所の整備事業者を募集しており、その募集地域において、鎌取駅周辺を、特に需要の著しく高い地域として重点整備地域に設定し、保育所の整備を進めて参ります。


各行政区における公立保育所数と児童数についてです。他の行政区には10以上ある公立保育所が、人口増加を続けている緑区にはわずか2か所の公立保育所では他の行政区との保育サービスに著しい差異が生じていることについて正常と考えるのか。また、想定外の事案に備え、余裕のある受け皿を確保するため、今後の公立保育所の立地のあり方を見直し、緑区への公立保育所整備の検討を求めます。


●子ども未来局長

認可保育所における保育は、法令等に基づく基準や保育所保育指針に則り実施することから、公立か民間かによる優劣はないものと考えております。また、公立保育所は、整備費、運営費が一般財源化されており、国費を活用できる民間保育園と比べ、市の負担が著しく大きいことなどから、保育需要の増加に対する新規施設の整備などについては、民間保育園の整備により対応する方針としておりますが、今後、少子化が進行することを見据えつつ、持続的、安定的な保育環境を維持するため、需要を踏まえた整備を図って参ります。


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